病院で増える「音のケア」
最近、一部の病院やクリニックで、研究や補完療法としてシンギングボウルが取り入れられる例が出てきています。
薬や手術だけでなく、音の力で患者さんの心と体を癒そうという取り組みです。
なぜ医療の現場で、この古代の楽器が注目されているのでしょうか?
振動が心身をゆるめるメカニズム
シンギングボウルから出る音の波動は、体の細胞一つひとつに届きます。
この振動が体の緊張をゆるめ、ストレスや血圧を下げる可能性があることが、いくつかの研究で報告されています。
また、音波療法の研究では、特定の周波数の音が痛みの感じ方に影響し、痛みを和らげる可能性があることが示唆されています。
薬に頼らない方法で痛みを和らげられることは、患者さんにとって大きな助けとなります。
心理学が注目するサウンドヒーリング
心理学や医療の分野では、音楽を使って心のケアを行う「音楽療法」がエビデンスのある治療法として発展してきました。
その一部として、シンギングボウルなどの音を用いたサウンドヒーリングも、補完的なアプローチとして研究されています。
そして音楽療法の研究では、音を使ってトラウマによる不安や緊張を和らげ、心の回復を助ける効果が報告されています。
心理学の研究によると、音楽は理屈で考える頭を超えて、直接心に働きかける力があるようです。
シンギングボウルの倍音は、言葉では届かない深い部分に作用すると考えられているのです。
チベットの音の伝統が現代に響く
チベットやヒマラヤ地域の伝統の中では、シンギングボウルは、古くから心身を整える道具として用いられてきたと伝えられています。
チベット医学では「身体の中のエネルギーが滞ると病気になる」と考えられています。
シンギングボウルの振動が、停滞したエネルギーの流れを正常に戻すとされてきたのです。
そして今、シンギングボウルの音や振動が心と体にどのような影響を与えるのか、現代の研究が少しずつデータを集め始めています。
未来医療で音が果たす新しい役割
音波が体の自然治癒力を高める可能性について、様々な研究が行われています。
音には、生命を育む根源的な力があるのかもしれません。
薬に頼りすぎない、人にやさしい医療の選択肢として、シンギングボウルなどの音療法がこれから広がっていくのを感じます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
